お魚の博士として有名なさかなクンの初の自叙伝です。大好きなことを見つけて、その大好きな気持ちを大切にして育み、未来を切り開いていくさかなクンのお話。生い立ち、学生時代、そして、現在まで…と綴られています。

　幼い頃から大好きだった絵と魚。応援されることもある一方で、挫折を味わうこともしばしば。けれども、困難が立ちはだかっても、最後まで「好き」をあきらめなかったそのパワーの強さに感動します。そして、さかなクンの周囲の人たちにまで、そのパワーがだんだんうつっていくところが不思議であり、「好き」という気持ちのもつ力のすごさを感じます。また、さかなクンをいつも励ましてくれた母親の存在にも、心を動かされることでしょう。

「好き」を見つけて、夢中で幸せな人生を送るヒントが、もしかしたらこの作品には隠されているかもしれません。子どもが読んでも、大人が読んでも、おもしろい作品です。親子で一緒に読んでみてはいかがでしょうか。